機械系エンジニアの備忘録

20代独身社会人。仕事では機械・機構の研究開発を行っているエンジニアが、自分の専門分野ではないpythonを扱って楽しむブログです。

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【Blender#54】服の裏地だけマテリアルを変える方法

服の裏地の色や模様を変える方法を2つ紹介します

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裏地のマテリアルを変えたジャケットをオリジナルキャラクターに着せてみました。

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左が裏地を付けたジャケット、右が裏地なしのジャケットです。裏地を付けたらちょっとオシャレになった気がします。

 

1. はじめに

キャラクター作製をしていてふとジャケットの裏地を変えたいなと思ったのですが、調べてみてもやり方がネットに載ってなかったので自分で検討して見つけた2つの方法をシェアします。

前記事↓

www.stjun.com

 

2. 作り方

2.1 モディファイアのソリッドで作る方法

まず最も簡単な方法であるソリッド化を用いた方法を紹介します。

以下のように服を用意します。今回は作っていたジャケットを使います、厚みは0の板ポリになります。(※サブディビジョンサーフェスをかけているためメッシュが過剰ですが今回は気にしないでください。)

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まずモディファイアからソリッド化を選択します。

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ソリッド化の幅を-0.06くらいにします。これで服に厚みができます。

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次にジャケットを選択した状態でShift+Dを押して複製します。位置は全く変えないで2つのジャケットが重なるようにします。分かりやすいように古いジャケットを旧ジャケット、新しいジャケットを新ジャケットとします。

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次に新ジャケットのソリッド化の幅の値を0.001程度に変えます。すると旧ジャケットの内側に新ジャケットの面が現れるようになります。

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後は新ジャケットのマテリアルを好きなマテリアルに変えます。今回は黒いレーザーのマテリアルを設定しました。これで完成です。

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リグを付けて動かすときも新ジャケットと旧ジャケットのウェイトを同じにしておけば、ポーズを付けたりアニメーションを作る際も問題ありません。新ジャケットと旧ジャケットが貫通したりすることはありません。

 

2.2 UV展開で服の表裏を分ける方法

次に、UV展開で裏地を作る方法を紹介します。

まずUV展開する前にモディファイアのソリッド化を適用して厚みを付けておきます。次に服の裏と表を分ける辺にシームを付けていきます。シームを付けた辺はオレンジっぽい色に変わります。

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次にUV展開します。ほんとは先ほど付けたシームの辺に沿って服の裏と表のメッシュが分かれてUV展開されるはずですが、ミスしてしまったのかUVが繋がってしまいました...。これでも問題ないのでこのまま進めます。

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次にテクスチャペイントで表を青色、裏を赤色で塗ります。白黒で塗り分けても良いのですが、赤と青の方が視覚的に分かりやすいので今回は赤青にしました。

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次にマテリアルで、先ほど青と赤に塗り分けた画像テクスチャにRGB分離を繋げ、Bをシェーダーミックスの係数に繋ぎます。すると、シェーダーミックスの上に繋いだシェーダーは裏地に、下に繋いだシェーダーは表に反映されます。今回は、上に黄色、下に緑のディフューズを繋いでみました。ちなみに本来はカラーランプは要りませんが、今回、塗り分けが少し甘かったのでカラーランプを繋いでいます。

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後はミックスシェーダーの上と下に好きなマテリアルを設定して完成です。

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3. おすすめ

以下の本はお勧めです。

 

4. 最後に

今回は服の表裏でマテリアルを変える方法を紹介しました。モデルがおしゃれになるのでぜひ試してみて下さい