機械系エンジニアの備忘録

20代独身社会人。仕事では機械・機構の研究開発を行っているエンジニアが、自分の専門分野ではないpythonを扱って楽しむブログです。

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【Blender #44】女性キャラクターの顔のモデリング方法を考える

試行錯誤中ではありますが、美少女キャラクターの作成に挑戦する中で自分なりに気づいた情報を備忘録として残します

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こちらが今回作成した女性キャラクターです。今までより少し女性っぽい顔になった気がします。

 

1. はじめに

これまで何体かキャラクターを作ってきましたが、中でも女性キャラクターの顔の造形は特に苦手で、いつも眼鏡を付けたりマスクを顔にかぶせて逃げてきました。しかし最近もっと可愛いキャラクターを作りたい欲が大きくなっているのと、自分自身がレベルアップするには避けては通れないと決意し、今回美少女キャラクターの作成に挑みました。

↓過去記事

www.stjun.com

 

2. 気を付けたこと

2.1 女性キャラクターはとにかく滑らかさと丸さが大事

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赤線で囲った眉間や顎~頬のあたりは特に丸みを意識した方が良さそうです。というのも普段私はこの部分を鋭角に作っていたために角ばった顔になってしまい男性感がでてしまっていました。女性キャラクターを作ろうと思ったら角部ができないようにとにかく滑らかさを意識した方が良さそうです。もちろん眉間以外にも鼻先など顔全体に鋭角な部分ができないように滑らかさを意識します。

 

2.2 テクスチャペイントは必須

これまでテクスチャペイントは何となく難しそうと避けていましたが今回初めて挑戦してテクスチャペイントがいかに重要かを理解しました。左がテクスチャペイントあり、右がテクスチャペイントなしです。テクスチャペイントの有無でかなり印象が変わる気がします。右は少しのっぺりした顔に見えます。

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結局、アニメベースの女性の顔って目が大きかったり顔が小さかったりと現実とかけ離れているので、モデリングだけで顔の陰影を作ろうと思うと3Dモデルとして破綻する場合が多い気がします。実際、私もそれに気付かずにこれまで何とかモデリングで顔の造形を完成させようとし、前方から見ると良いけど横から見ると不気味なモデルになることが多々ありました。

そこでテクスチャペイントの出番です。言ってしまえばお化粧です。このモデルの眉間の影や二重の影もテクスチャペイントで塗っています。要はモデリングで形を変えてしまうと破綻してしまうなら、色の濃淡で顔の凹凸を表現してしまえば解決するということに恥ずかしながらやっと気が付きました。テクスチャペイントはまだまだ勉強中で見よう見まねでやっているだけですが、それでも全然モデルの完成度が変わります。

以下がテクスチャペイントの流れですが、まず白黒で顔の濃淡を描き、唇や頬のマークは赤系の色で塗りました。下がテクスチャのみを適用した場合です。

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次に作ったテクスチャと肌の色を乗算でミックスすると、肌色に先ほどのテクスチャの濃淡が反映されます。

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次にAOノードとカラーランプで作った濃淡をソフトライトでミックスしてより濃淡をつけました。

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最後にプリンシプルBSDFのベースカラーに繋いで完成です。

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それ以外にもノイズテクスチャ⇒バンプ⇒ノーマルに繋げて肌の微小な凹凸を表現したり、サブサーフェスカラーなども設定しています。

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2.3 顔の比率はかなり重要

以下の比率をある程度守ればそれなりにバランスが取れることがわかりました。キャラクターの雰囲気にも大きく関わってくるので今後は以下をベースにキャラクターによって微調整を加えようと思っています。

① 顔のトップから顎にかけて大体1/2あたりに目がくるようにします。後は目を少し上にあげれば大人の顔、目を少し下に下げれば幼い感じになります。

②目から顎にかけて線を引いた時、その真ん中あたりに鼻の頂点がくるようにします。

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③鼻の頂点から顎にかけて線をひいた時、半分から2/3あたりの唇がくるようにします。

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④目と目と間はちょうど目が1個入るくらいが良い気がします。

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⑤目尻と輪郭の幅は大体目の1/3~1/4くらいの狭さが良い気がします。

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これらを守るだけである程度のバランスが取れた顔になることがわかりました。

 

2.4 女性モデルを作る時はスカルプトはクレイブラシが良さそう

女性モデルを作るときは盛り上げる時も削るときもクレイブラシを使うのが良さそうです。というのもクレイブラシを使っておけば取りあえず滑らかな曲面になるのでその丸っぽさが女性らしさを作ってくれます。

逆にフラット化ブラシなどは男性モデルを作るときにお勧めします。というのも私自身これまでモデルを盛り上げるときはクレイブラシを、モデルをへこませるときはフラット化ブラシや削り取りブラシを使っていましたが、フラット化ブラシを使うと文字通り平坦化するため眉間や顎が鋭角になりやすく、角ばった顔になっていしまい男性モデルっぽさがでてしまいます。一度鋭角になってしまうとスムースブラシでも中々治らないので女性モデルを作るときは初めからクレイブラシをメインにした方が良さそうです。

 

2.5 変なしわは残さないように丁寧にスムースブラシをかける

結構当たり前のことかもしれないですが、時々めんどくさくなって適当にやってしまうことがあるので自分への戒めとして書いておきます。美少女キャラクターのように若いキャラクターを作ろうと思ったら顔のしわは極力なくした方が全然見栄えが違います。

 

2.6 黒目の位置と大きさはキャラクターの表情に大きく関わる

黒目の位置や大きさはキャラクターの印象に大きく関わります。少し目の向きを変えて右斜め上を見てる感じにすると良くまとまる気がします。また黒目が大きいと少し幼い感じ、黒目が小さいと凛々しい感じになるので時間をかけてでも黒目は何度もトライアンドエラーを行って良いバランスを探した方が良さそうです。左が黒目を小さくした場合で右が大きくした場合です。

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3. 気になっていること

3.1 眉毛はパーティクルヘアーの方が良い?

個人の好みにもよりますが、パーティクルヘアーで作った眉毛が思いのほか良かったので個人的には今度からパーティクルヘアーで作ろうかと思っています。ちなみにYoutubeでキャラクター作製動画を上げているYanSculpt氏は普通のソリッドモデルを使っており非常に完成度が高く、Nazar Noschenko氏はパーティクルヘアーを使っておりこれまた完成度が非常に高いのでどちらでも問題なさそうです。

以下にパーティクルヘアー(左)と普通のソリッドモデル(右)で眉毛を作った時の比較を載せておきます。

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3.2 HDRI画像はそこまで気にしなくてよい?

環境テクスチャとしてHDRI画像を使うことで自然な光源が得られてフォトリアル感が増すと言われていますが、今回私が試した限りではそこまで大きな違いは感じませんでした。むしろレンダリング速度が落ちるので今のところは必要ないかなと思っています。

 

3.2 forgerからBlenderにモデルをインポートすると微妙にモデルが変わる?

下の左がforgerのスクショで右がBlenderにインポートして色のみ付けた状態です。微妙に見え方が違う気がします。forgerで上手くスカルプトできたと思っていたので非常にショックでした。f:id:stjun:20210526131749p:image

焦点距離が違うせいで見え方が異なるのかと思い焦点距離も合わせましたが改善しませんでした。スクショ画像を透明化してモデルに重ねると明らかに輪郭が違うのでインポートした状態ですでに形状が変わってしまっているのではと思っています。このままforger⇒Blenderの流れで作ってよいのか、それともnomad sculptやZbrushなどのソフトを試すべきか悩んでいます。 

 

3. おすすめ書籍

以下の本は私がBlenderを始める際に参考にした本でお勧めです。

Blender 3DCG モデリング・マスター

Blender 3DCG モデリング・マスター

  • 作者:Benjamin
  • 発売日: 2016/11/19
  • メディア: 単行本
 
東北ずん子で覚える! アニメキャラクターモデリング

東北ずん子で覚える! アニメキャラクターモデリング

  • 作者:榊正宗
  • 発売日: 2016/05/26
  • メディア: 大型本
 

 

4. 最後に

今回はまだ試行錯誤中ですが女性キャラクターの顔のモデリングについて記事を書きました。参考になると嬉しいです。