Jupyter notebookでマークダウンを使う方法と書き方
1. はじめに
皆さんはpythonをどのような環境で使用していますか?
中にはAnacondaをインストールして始めた人も多いと思います。
AnacondaをインストールするとJupyter notebookという大変便利なエディタがついてきます。Jupyterはコードを書いたらEnterを押すだけでコードが走るので、非常にトライ&エラーが行いやすく私も愛用しています。
ところで開発の際に「他の人にコードを渡す」、「時間が経ってからコードを見直す可能性がある」などの場合にコメントを残すことが多いと思いますが、コメントでは数式が綺麗に書けないため特に数値計算の場合はマークダウンを残しておくと便利です。
今回はマークダウンについて説明します。
2. マークダウンとは
マークダウンを使うと以下のように綺麗な数式が書けるため、数値計算の中身を分かりやすく残しておくことができます。
3. マークダウンの書き方
3.1 基本的な書き方
- 箇条書きは先頭に「-」を書きます
- **強調したい場合はアスタリスク2個ずつで囲みます**
- また改行したい場合は文末にスペースを2つ入れます
1. 数字付き段落は「数字.」で書きます。数字は何でも良いです。
1. 数式を書きたいときは先頭と文末をドルで囲みます。
1. さらに右式のようにルート書を書きたい場合はルートの前に\を付けます$\sqrt{2x+3y}$
また論文のように数式を中央に配置したい場合は以下のようにドル2つで囲みます
$$\sqrt{2x+3y}$$
数式で文字と文字の隙間をあけたいときはquadを使います
$$\sqrt{2x+3y}\quad \sqrt{2x+3y}$$
上記を実行すると以下のような画面になります。
3.2 数式の書き方
- 下付き文字は_,上付き文字は^で書きます
$$x_n \quad x^2$$
- 和はsumを使って以下のように書くことができます。
$$\sum_{i=0}^{n+1}(i+1)$$
- 指数関数はexpを使って書けます
$$\exp(a)$$
- 分数はfracを使って以下のように書けます
$$y=\frac{1}{3}$$
- 上記の分数を利用すると例えば微分なども書けます
$$\frac{d}{dx}(2x+1)^2=4(x+1)$$
- 積分はintを使って書けます
$$A=\int_{0}^{n}(2x+1)dx$$
- 偏微分は分数fracとpartialを組み合わせて書けます
$$\frac{\partial}{\partial x}(2x+y)=2$$
- また条件分けは以下のように書けます,なお文末の\\は改行を意味します
$$
\begin{cases}
x\quad x\geqq0\\
y\quad y\leqq0
\end{cases}
$$
3.3 行列・表の書き方
- 行列式はpmatrixを使えば書けます
$$
\begin{pmatrix}
1&0\\
0&1
\end{pmatrix}
$$
- また行列式の内積は以下のように書けます
$$
\begin{pmatrix}
1&0\\
0&1
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
1&2\\
3&4
\end{pmatrix}
=
\begin{pmatrix}
1&2\\
3&4
\end{pmatrix}
$$
物理量1 | 数値 | 単位
------- | ---- | ----
Force | 9.81 | N
Strain | 3.0 | %
■本紹介
pythonを初めて触ろうとした時に読んだ本を紹介します。
この本は、初心者に最適だと思います。確か亀を動かすゲームのようなコードが載っていたと思います。pythonをこれから始めようと思っている人は読んでみて下さい。
また下の入門python3も良い本だと思いますが、分厚いので中々根気が必要です。個人的には最小限必要なことが書いてある薄い本を読み、必要になってからちょっとずつ知識を増やしていくのが良いと思います。
また何度も紹介しますが、以下のニューラルネットワーク自作入門は非常に良い本です、pythonの書き方から記載されているのでいきなり読んでも大丈夫だと思います。
とりあえず基本的なコードの書き方さえ分かってしまえば、後はネットで知りたい情報にアクセスする方が早いと思います。
4. 最後に
どうでしたか?
もし理学部出身でLaTeXを使ったことがある人は馴染み深かったのではないでしょうか?
コードの中の数値計算部分も綺麗に残せるので積極的に使っていきましょう。