機械系エンジニアの備忘録

20代独身社会人。仕事では機械・機構の研究開発を行っているエンジニアが、自分の専門分野ではないpythonを扱って楽しむブログです。

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【python】【tkinter】【OpenCV】マウスクリックで画像を任意の大きさに縮小できるアプリを作る

前回作ったアプリに、画像を任意の大きさに縮小できる機能を付ける

f:id:stjun:20200406000738p:plain

※初心者向けにpythonの勉強法とその手順を記事にしました。

www.stjun.com

 

 

1. はじめに

 

 前回、tinterとOpenCVを組み合わせて、マウス操作のみで簡単に画像をリサイズ(600×400)できるアプリを作りました。

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今回は画像の縮小サイズをユーザーが自由に設定できるように機能を追加します。 

画像を好きなサイズに縮小できれば、ブログに写真を載せるのも楽になりますね。

 

2. コードと実行結果

2.1 コード
#ブログ用
#(ユーザー名)にお使いのPC名を入れてください

import cv2
import tkinter as tk
import tkinter.filedialog as fl
import tkinter.messagebox as mb
import time
import os

#ウインドの作成
root=tk.Tk()
root.title("画像のリサイズ")

frame_1 = tk.LabelFrame(root,labelanchor="nw",text="実行",foreground="green")
frame_1.grid(row=0, column=0)

frame_2 = tk.LabelFrame(root,labelanchor="nw",text="詳細",foreground="green")
frame_2.grid(row=1, column=0,sticky="we")

#ボタンを押した時の処理
def get(*args):
    
    height=int(num_height.get())
    width=int(num_width.get())
    
    #新しいファイルをデスクトップに作成
    #ファイル名は年月日時分秒
    timestr=time.strftime("%Y%m%d-%H%M%S") 
    file_name="(ユーザー名)"+timestr
    os.makedirs(file_name)
    
    #複数の画像ファイルを選ぶ
    filetype=[("all file","*")]    
    path=fl.askopenfilenames(initialdir="(ユーザー名)",filetypes=filetype,title="select file")
    
    # 読み取った画像を600×400に小さくする
    for i in range(len(path)):
        #画像の読みこみ
        img=cv2.imread(path[i])
        #画像を600×400に小さくする
        img_resize=cv2.resize(img,dsize=(width,height))
        #画像の名前と保存場所
        name=os.path.splitext(os.path.basename(path[i]))
        hozon_file_name=file_name+'/'+name[0]+'_resize'+'.jpg' 
        #画像の保存
        cv2.imwrite(hozon_file_name,img_resize)
    message["text"]="処理が完了しました"
    mb.showinfo('done','処理が完了しました')

message=tk.Label(frame_1,text="画像を選択してください(複数可)",width=30)
message.grid(row=0,column=0)

button=tk.Button(frame_1,text="開く",command=get)
button.grid(row=0,column=1)

label_height=tk.Label(frame_2,text='縦=',width=5)
label_height.grid(row=1,column=0)

num_height=tk.Entry(frame_2,width=5)
num_height.insert(tk.END,'600')
num_height.grid(row=1,column=1)

label_width=tk.Label(frame_2,text='横=',width=5)
label_width.grid(row=1,column=2)

num_width=tk.Entry(frame_2,width=5)
num_width.insert(tk.END,'400')
num_width.grid(row=1,column=3)

root.mainloop()

 

2.2 実行結果

上記を実行すると、次の画面が出てきます。

f:id:stjun:20200406002141p:plain

例えば横を2000に設定します。

f:id:stjun:20200406002446p:plain

そうすると確かに以下のように横長にリサイズされています。

f:id:stjun:20200406002729p:plain

元画像

f:id:stjun:20200406002648p:plain

リサイズ後

 

 

3. 説明

3.1 前準備

プログラミング環境はAnacondaを使用しています。またAnacondaにはOpenCVが入ってないので、pipを用いてインストールしています。詳しくは過去記事を見て下さい。

www.stjun.com

またコード内に所々(ユーザー名)とあります。こちらにはお使いのPC名を入れて下さい。

確認するには、ファイルf:id:stjun:20200322173112p:plainをクリックして、PC⇒ローカルディスク(C:)⇒ユーザーと開くとPC名が分かります。

またフォルダ名や画像ファイル名は英数字でないと動かないためご注意ください。 

 

また基本的なコードは前回と同じため、前記事をご覧ください。

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3.2 今回追加した部分:ユーザーの設定値を取得する方法

今回追加した処理は以下です。

#縦の値の入力欄(初期値は600)
num_height=tk.Entry(frame_2,width=5)
num_height.insert(tk.END,'600')

#横の値の入力欄(初期値は400)
num_width=tk.Entry(frame_2,width=5)
num_width.insert(tk.END,'400')

#int型で入力欄の数字を読み取る
height=int(num_height.get()) width=int(num_width.get()) #読み取った値を渡す
img_resize=cv2.resize(img,dsize=(width,height))

 tk.Entry()でユーザーが自由に数字を入力できる欄を作ります。

次にget()で数字を読み取り、int()で整数型に直します。

最後に読み取った整数値をcv2.resize()に渡し、画像をリサイズします。

 

おすすめ書籍 

tkinterは参考書が非常に少ないです、というより日本語の参考書はほぼ皆無です。個人的には以下がお勧めです。

私が勉強していた時は以下のような参考書がなくネットで調べながら苦労してtkinterを覚えましたが、もし当時こんな書籍があったらもっと楽に学べたのに...と思うくらい基本的内容について丁寧に書かれています。

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初回30日間は無料、退会も簡単なので試しに無料体験して読んでみてもよさそうです。

 

4. 最後に

いかがだったでしょうか。

tkinterを様々なモジュールと組み合わせて使用できるため非常に便利です。