機械系エンジニアの備忘録

20代独身社会人。仕事では機械・機構の研究開発を行っているエンジニアが、自分の専門分野ではないpythonを扱って楽しむブログです。

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MacBook Pro 14インチ M1ProでBlenderを動かしてみた感想

新型MacBook Pro 14インチでBlenderがどのくらい動くか試してみた

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結論を先に言うと、キャラクター作成をメインとしている私の使い方であればM1 Proで快適にBlenderを動かせることがわかりました。

現状でも快適なのに、AppleBlenderのPatronになったので早ければ2022年にもApple Siliconに最適化されたBlenderが登場して更に作業が快適になるかもしれないと考えると、本格的にメインPCをMacbookProにするかもしれません。

 

 

1. 初めに

最近、AppleからM1 Pro、M1 MaxというApple Siliconが搭載された高性能MacBook Proが発売されました。非常に高性能なCPU / GPUなのでBlender界隈でも注目度が高く、YoutubeTwitterで多くの比較・検証動画が挙げられています。

私も興味津々で何日も検証動画をひたすら漁りましたが、レンダリング時間の検証がほとんどで実際の作業の快適さのレビューはほとんどありませんでした。

特にモデリング時にCyclesでのプレビューの速さが気になっていたのですが、全く検証動画がないので、「それならいっちょ自分で買ってみるか!」と思い人柱的にMacBook Pro14インチを買って簡単に検証してみましたので結果をシェアします。

 

そもそもなぜMacBook Pro14 M1Proを買おうと思ったのか

理由は以下2つです。

YoutubeレビューのほとんどはM1MaxのMacBook。M1Maxはオプションにもよるが50万くらいするので気軽に買えるような値段ではありません。せめてオプション付きでも30万以下で買えるM1Proで十分にBlenderが動かせるか検証したかった。

 

Blender以外にも、文章作成、プログラミング、画像・動画編集を外出先で行うためのノートPCが欲しいと思っていました。それなら今回のBlenderの検証も兼ねて持ち運びしやすいMacBook Pro14を買おうと思った。

 

買ったMacの詳細とBlenderのVer.

MacBook Pro 14インチ (2021)

M1 Pro (10コアCPU、16コアGPU

メモリ 16GB

SSD 1TB

価格は29万円でした。ちなみに今回の検証は外出先での利用を想定し、バッテリー駆動で行いました。

またBlender3.0(Mac OS用)のCyclesレンダーで検証しました。

 

2. 検証結果

1. プレビュー画面

まずはCyclesのプレビューの速さです。プレビューを見ながらモデル修正を行うのでプレビューの速さは一番気になるところです。今回はポリゴン数が約250万の自作モデルを使って視点を動かした時の動作をGif画像にしました。個人的にこのくらい速ければ十分使えそうです。

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2. スカルプト

次にスカルプトです。スカルプトも全くもたつきません。

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3. テクスチャペイント

最後にテクスチャペイントです。自宅のデスクトップPC(Corei7 8700 + GTX1050Ti)ではもたつきがあったのですが、MacBook Pro M1Proは全然もたつきません。かなり快適です。

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3. それ以外によかったこと

標準アプリで画面録画ができる

command+shit+5を押すとデスクトップ画面を録画することができます。Windows10にも録画機能は標準であるのですが、Blender画面はなぜか録画できない(具体的には録画できるがBlenderを操作することができない)ので、この画面録画機能はすごく助かります。

 

バッテリー持ちが良い

バッテリー持ちがかなり良いです。充電せずとも1日バッテリーが持ちますので充電ケーブルを外に持ち出す必要がありません。現にYoutubeApple Musicで音楽を聴きながらネット検索、Excel、文章作成、Blender、その他複数のアプリを立ち上げて作業しても大体1日で50%くらいしか減らないので2日に1回のバッテリー充電で間に合っています。

 

画面が綺麗

画面が綺麗なので長時間作業していても目が疲れにくいのが地味に嬉しいです。

 

4. 少しだけ気になるところ

欠点というほどではないですが、Blender動作時はCPU利用率が100%近くまで上昇するのでBlenderを長時間しているとCPUが熱を帯びてキーボード周辺が少し熱くなってきます。もちろん作業には影響ないレベルですが、熱はCPU故障率やバッテリーに少なからずダメージを与えるので、MacbookProの寿命が縮まないか少しだけ心配です。

 

5. 最後に詳細な結論

・ポリゴン300万程度ならぬるぬる動きます。スカルプトもテクスチャペイントも快適にできます。しかもバッテリー駆動で。ノートPCでこの快適さは凄すぎる。

・作業するには14 inchでも十分な画面サイズ。購入時に16inchと迷ったが、画面が少し大きくなってもできることは変わらないので、それなら持ち運びしやすい14inchを買って良かったです。腰を据えてガッツリやりたい時はM1Proは2台まで外部モニターに接続できるので自宅のモニターに繋げば十分な作業領域を確保できます。

・MacbookPro14インチは1.6kgなので、外出時に気軽にバックに入れて持ち運んでも全然許容範囲です。どこでも気軽にBlenderができるようになります。

・M1Proでも十分快適なので、Blender目的でM1ProとM1maxと迷っている人は取り敢えずM1Proを選んで良いと思います。