5年前の弱小GPUでもレンダリングが早くなるか調査
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1. はじめに
BlenderではCUDAというNVIDIAのGPUとCPUを併用したレンダリング方式があり、CPU単体に比べてレンダリング速度やプレビュー速度が早くなると言われています。
私も高性能GPUを購入してBlneder作業を快適にしたいのですが、近年の半導体不足もあってGPUが高騰しており、例えばRTX3080は元値10万程度に対し15万程度もするので今手を出すのはちょっと気が引けます。
そこで4年前に買った当時でも性能最低ランクだったGTX1050tiでどれだけレンダリング速度が上がるのか調査してみます。
BlenderのためにGPU購入を考えている人の参考になれば幸いです。
2. 調査
2.1 PC環境とレンダリング画像
まず今回レンダリングに使用したPC環境は以下になります。
CPU:core i7-8770
GPU:GTX1050ti
メモリ:DDR4 16GB (8GB×2)
記憶装置:SSD 256GB
また今回は以下のオリジナルキャラクターをレンダリング対象とし、レンダリング画像の大きさは1920px×1920pxです。
2.2 結果
結果はこんな感じでした。CPU単体に対しCPU+GPUの方が半分近くレンダリング時間が短縮されています。またタイルサイズによっても若干時間は変わり、32pxが最も早い結果となりました。レンダリングする対象やモデルの大きさによっても変わってくるとは思いますが、少なくともキャラクターをレンダリングする場合、GTX1050tiのような弱小GPUでも2倍ほどレンダリングが早くなることが分かりました。
2.3 おまけ:GPUを有効にする方法
まず編集⇒プリファレンスを選択します。すると新しいウインドが出てくるので、システムタブの上部のCUDAを選択し、GPUにチェックをいれます。
後はレンダーエンジンをCycleに、機能セットを実験的、デバイスをGPU演算にするとCPUとGPUを使ってレンダリングしてくれます。
3. おすすめ
以下の本はお勧めです。
4. 最後に
私が4年前にデスクトップPCを自作した時は、GTX1050tiを1.5万円で購入しましたが、今では2~2.5万円ほどに高騰しています。正直、GTX1050Tiは当時の中でも性能は最低ランクで「とにかく安くて小さくて補助電源が要らず消費電力が小さいGPU」という位置づけでしたので、今の時代にこの性能のGPUが2万円以上するのは正直驚きました。早く値段が落ち着いてくれると嬉しいです。