個人的な口、唇のスカルプト手順を紹介します
1. はじめに
最近スカルプトに注力しており、まだまだ初心者ですが自分なりに唇のスカルプト方法が固まってきたこと、また意外とスカルプトの手順を詳細に説明した記事などがなかったので備忘録を兼ねて自己流の手順を紹介します。今回はforgerというiPhone・iPad用スカルプトアプリで使って紹介しますが、BlenderでもZBrushでも手順や使用ブラシは同じなのでよろしければ参考にしてください。
2. スカルプト手順
2.1 ブラシの反転の説明
具体的な手順を説明する前にブラシの反転について前もって説明します。例えばBlenderでドローブラシを使う場合、下画像の左のように塗ったところが"盛り上がり"ます。一方、Ctrlを押しながら塗ると下画像の右のように塗ったところが"へこみ"ます。このようにブラシの効果を反転させることをブラシの反転と呼んでいます。
2.2 Part1:あたりをつける
①まずベースとして球体を用意します。BlenderではUV球になります。
②次に「クリース」ブラシを選択して、口のへこみになる部分を描きます。
③次にクリースを反転させて上唇と下唇のでっぱり(境界部分)を作ります。BlenderならCtrlを押しながら、Forgerをなら赤枠をタップしながら塗ります。
2.3 Part2:上唇を作る
次に上唇を作っていきます。
④クリース(反転)で上唇の下側を塗ります(以下画像の赤線)
⑤一旦、全体的にスムーズをかけて表面を綺麗にします。
⑥次に唇の上側(鼻との間の部分)をフラット化ブラシで平坦にします。個人的にこのフラット化の使用が重要だと思っており、一気に唇感が増す感じがします。
⑦膨らみが足りないのでクレイで上唇を全体的に盛り上げます。
⑧もう一度スムーズで綺麗にします。
⑨次に横から見ながらムーブ(Blenderではグラブ)を用いて全体的に上唇を盛り上げたり形を整えます。この時、唇の中心部分を意識的に盛り上げて立体的に仕上げます。
⑩ムーブで変形させるとどうしても端部が不自然になってしまうので、適宜スムーズで整えます。
⑪鼻に向かう筋を作ります、クリース(反転)で盛り上がらせて筋のあたりを作ります。
⑫次に筋の上からクレイブラシを塗って盛り上げます。
⑬スムーズをかけて綺麗にします。またスムーズをかけるうちに上唇の境界部分などがぼやけてしまうので、適宜、手順(②~⑬)を繰り返して形を作っていきます。
2.4 Part3:下唇を作る
⑭次に下唇を作っていきます。まずクレイやインフレートを用いて全体的に下唇を盛り上げます。
⑮次に下唇の内側(口の中の方)を意識的に盛り上げていきます。
⑯次にムーブ(Blenderだとグラブ)で矢印の方向に持ち上げます。
⑰次に下唇から顎にかけて、赤線で囲ったところをクレイで盛り上げます。
⑱赤枠で囲った部分をフラット化で平坦にし、さらにスムーズをかけて滑らかにします。また必要であればクレイで下唇を更に盛り上げてぷっくりさせます。クレイのかけ方ですが横方向に動かすのではなく、縦に(口の中付近から外にかけて)ブラシを動かすとそれっぽくなります。
⑲以上で完成です。バランスを見るために鼻も作ってみました。後は全体的に形をムーブ(グラブ)で整えて終了です。ちょっとアヒル口っぽくなってしまいました。
3. おすすめ書籍
以下の本は私がBlenderを始める際に参考にした本でお勧めです。
4. 最後に
今回は唇のスカルプト方法を紹介しました。スカルプト時の動画も撮ってあるので機会があればいつかYoutubeで紹介できればと思います。